「探索式2014」4月の状況

断片記憶

カントは本当に読むのに時間がかかる。時間が経つと前のことを忘れてしまうので、また読み返すことでなかなか進まない。来月から本格的に読むことになるので、慣れることを期待したい。それでも、哲学史のカントの項目を読めるようになったのは進歩したということなのだろう。

夜、寝る前に朧谷先生から頂戴した本を読んでいる。史料は読み下し文でも難しいと感じた。

苅米一志著『日本史を学ぶための古文書・古記録訓読法』(吉川弘文館、2015年)の後記を読んでみて基本に思い至った。

「例えば、「令申」という文字列があるとする。これを「申さしむ」と読むか、「申せしむ」と読むか。正解は前者だが、後者の読みをする研究者も多い、「申す」をサ行変格活用の動詞と解釈しているのだろう。この時、「『申す』は四段活用の動詞で、『令』は助動詞『しむ』に相当し、接続する動詞には未然形を欲求する。したがって『申さしむ』と読むのがよい」と説明できる人間は少ない。私もふくめて、研究者は、多くの変体漢文を読んでいながら、それを文法によって理解するという作業をなおざりにしてきたようである」(p.189)。

要するに、フィーリングで読んではいけないということだ。忘れていた古典文法を思い出すため、学習参考書に手を出すことにする。

探索式2024

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