神無月の頃は古都でをどりを見ていた。記憶は常に現在であるから、をどりの終わった夕暮れの景色だけでなく路地を足速に歩く音がついてくるは不思議ではない。そういう味わいの文章を読みたいと思うが、千宗室家元の『ひととき』の巻頭エッセイの続編が出ないかと心待ちにしている。
(購入後記)
道教はやはり難しいというより概論はもともと難しいのだ。そう思って、10講は時々読むことにする。
福島克彦氏の本は2冊目になる。近江の歴史ということで購入したが、丹波攻略もあり、むしろ、知識としては新鮮だった。山城の縄張り図がいくつかあるけど、解説がないと読み取れない。文献史料は読み下しなのでありがたい。
子安宣邦先生の本の出版祝いを市民講座の後の懇親会で行った。2018年4月から2020年2月まで市民講座で講義された内容が元になっている。私の時間もここに刻まれていた。
京都本は買わないはずだが、いつのまにか手にしていた。六曜社に前進があったのは初めて知ったが、京都本は些末なことが大事なのである。
魚躬正明氏のTwitterに乗せられて、社会学や法学の本をに手を出す。
『中庸』が手元にあると便利なので買っておく。
宮下志朗訳のエセーを読むことは最終章に入ったということだな。
毎年秋になると宮城谷昌光氏の小説が刊行されるのを楽しみにしていた。去年は『湖底の城』が第九巻で終わってしまった。すっかり忘れていたが、今秋は孔子である。神格化された孔子は書けないが、孔丘ならなんとかなるという。あとがきで挙げている資料が何とも少ないが、小説なのでそれでいいのだろう。もう30年以上毎年、宮城谷昌光氏が出される本を読み続けてきた。主人公が政治家でない人物はほとんどないと思ったが、孔丘もまた政治家の時期があった。
LOUISE GLÜCKがNobel Prize in Literatureを獲得した。詩人に栄光あれ!
ルイーズ・グリックだと鴻巣友季子氏がいう。グリュックと新聞にあるけど、ニュースではグルックとしか聴こえない。
徒然草を読むのは春か秋のような気がする。この本でもう少し深読みする。
リスニングは楽しいというより苦痛だ。加齢により高音域が聞こえなくなってきており、楽するために購入する。
何の気無しに本棚を眺めていて、虎の朱印が目に止まり買うことになる。黒田基樹氏の一般書は既に買ってあるのでもういいはずだが、止まらなかった。
【歴史】
福島克彦『明智光秀と近江・丹波 分国支配から「本能寺の変」へ』淡海文庫63、サンライズ出版、2019年第2刷
黒田基樹『戦国北条家の判子行政』平凡社新書、2020年
【思想】
神塚淑子『道教思想10講』岩波新書、2020年9月
子安宣邦『「維新」的近代の幻想』作品社、2020年
モンテーニュ、宮下志朗訳『エセー 1』白水社、2005年、2020年第10刷
宇野哲人全訳注『中庸』講談社学術文庫、1983年、2020年第53刷
【社会学】
筒井淳也『社会を知るためには』ちくまプリマー新書、2020年
【法学】
糠塚康江『議会制民主主義の活かし方――未来を選ぶために』岩波ジュニア新書、2020年
【京都】
横山聡『京都・六曜社三代記 喫茶の一族』京阪神エルマガジン、2020年
【文学】
宮城谷昌光『孔丘』文藝春秋、2020年
LOUISE GLÜCK “POEMS 1962-2012” Amazon Service International, Inc. kindle版, 2014
小川剛生『徒然草をよみなおす』ちくまプリマー新書、2020年
【語学】
阿部公彦『理想のリスニング 「人間的モヤモヤ」を聞きとる英語の世界』東京大学出版会、2020年
柴又帝釈天
コメント