一冊の本を選ぶということ

断片記憶

無人島に持っていく一冊の本を何にするかという話は有名だが、あまり現実的ではない。しかし、避難所生活での必需品は何かという話をしていたら、本であるということになった。電化製品が使えないとなると暇を持て余すことになる。何を持っていくかを考えると私の場合は、詰将棋の本がいいということになった。では、具体的に何にするかと考えると、避難袋に入る軽いものでなければならないので、内藤国雄『図式百番』(2005年)、駒場和夫『ゆめまぼろし百番』(2006年)、谷川浩司『月下推敲』(2011年)は大きいので断念する。東洋文庫の『詰むや詰まざるや』(1975年)は手頃なのであるが、問題がお手頃ではない。そこで岡田敏『実戦型詰将棋百番 望郷』(1989年)あたりを避難袋に入れるのが相応しいと考えた。そう考えて段ボール箱を開けたら、ポケット版の詰将棋本だらけではないか。文庫本よりやや大きいが薄いので魅力的であり、2、3冊あっても邪魔にならない。さて、これらの本を開いたら眠れなくなるので、若島正『恋唄』(1983年)をお供にすることにした。

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