お目覚(めさ)

古都を旅する

「3月1日の深夜0時45分、参籠宿所の静けさを破るように、ひときわ大きく尻上がりに加供奉行の声が響く。

「お目覚ー(めさ)、お目覚ー、お目覚ー、お目覚ー。・・・お目覚ー」。最初の4声は参籠宿所に休む練行衆の起床を、少し遅れた一声は湯屋に休む三役の起床を促す」。

修二会の言葉を紹介する『月刊大和路 ならら2017年2月号』の特集だ。毎年2月号は東大寺二月堂修二会を特集して来た。今年は「法会に生きることば」だった。ありそうでなかった特集である。

二七日(14日間)の本業の開始を告げる言葉は「お目覚ー」だ。

ああ、私は何度かお水取りの本業を見にいったが、初夜堂上(松明)だけだった。局で本業を聴聞する機会はなかった。

芭蕉の「水とりや氷の僧の沓の音」は、芭蕉が本業を局から聴聞したときの句である。人々は音により悔過の業を知るのである。

キングレコードの『東大寺 お水取りの聲明』は1996年8月28日にサントリーホールでの公演を録音したCDである。

日没の悔過作法

後夜の悔過作法

晨朝の悔過作法

お水取りはいくつかDVD(小学館)を観たりした。神名帳や走り、達陀などが記憶に残るが、この悔過作法の聲明はほとんど取り上げていない。

「南無観」の繰り返しのうちに、疲れも溶けていく。

南無観自在

南無観自在

南無観自在

南無観自在

南無観自在

南無観自在

南無観自在

南無観自在

南無

南無

南無観

南無観

南無観

南無観

南無観

南無観

コメント

タイトルとURLをコピーしました