週刊新潮の「とっておき私の京都」料理家の高山なおみ氏の4回目は「法輪寺」だった。智福山法輪寺は十三まいりで有名な真言宗のお寺である。虚空蔵菩薩が本尊というのは珍しい。「十三まいりとは、数え年13歳に成長した男女がここにお参りし、本尊の虚空蔵菩薩から厄難を払ってもらい、大人としての智慧を授けて頂く行事」である。京都人の通過儀礼だったのだろう。お参りのあと、渡月橋を渡りきるまでは振り向いてはいけないという習俗がある。せっかく授けて頂いた智慧を返すことになるからだという。何故、渡月橋を渡るまでかは分からない。
プラス1は「大悲閣 千光寺」だった。嵐山大悲閣千光寺は1614年(慶長20年)に角倉了以が嵯峨の中院にあった千光寺を保津川右岸の嵐山の中腹に移築し建立した禅宗寺院である。近年(2012年)大悲閣の改修工事が終わり、大悲閣からからワイヤーが撤去された。大悲閣から京都の市内が見渡せる。比叡山から手前に目をやると仁和寺の塔が見える。ここまで歩いて来た人だけが味わえる嵐峡の絶景ポイントである。
ラックの創業者の故三柴元氏が大悲閣の改修工事に関わり遺影が大悲閣に飾られていた。三柴氏の墓は二尊院にあり、墓参りしたのは去年の梅雨の頃だった。紅葉の季節に訪れたいものだ。
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