岡谷公二『沖縄の聖地 御嶽 神社の起源を問う』平凡社新書、2019年
第5章 済州島
神の森の聖地を求める旅は、貝の道を通り済州島へ向かった。済州島の堂(たん)の森のことは、『原始の神社をもとめて』(2009年)で書いてあることが出てきて懐かしくなった。
第6章 新羅の森
岡谷公二氏は、朝鮮半島では、神の森の系譜を辿ることは難しいという(P174)。しかし、慶州の鶏林には、斎場御嶽の何もなさに通じるところがあるという(P176)。そして、都祁(つげ)に見られる新羅の痕跡から新羅と日本との関係を書いていく。この辺りは、『神社の起源と古代朝鮮』(2013年)に書いてあったのを思い出す。
最後まで読んできて、「御嶽の信仰が古神道の面影を残しているという柳田・折口以来の定説に反することになった」(P198)という結論には賛成したいと思う。しかし、神社の起源を問う旅が御嶽の起源を求める旅となって終わってしまうのは残念である。
ブログに書いたつもりでいたら、『伊勢と出雲』(2016年)しかなかったのには呆れた。気を取り直してリンクを載せておく。前の2著については、出てくれば、読み直してここに整理しておきたい。
『伊勢と出雲』(2016)
『伊勢と出雲』(その2)
『伊勢と出雲』(その3)
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