読書時間

『山家集 古典を読む6』(1983)

久保田淳『山家集 古典を読む6』岩波書店、1983年 西行を読む。 久保田淳氏は佐々木信綱校訂『新訂山家集』(岩波文庫)で引っかかったら、日本古典文学大系本・新註国文学叢書本・新潮日本古典集成本の注を読み比べ、日本古典文学会版『西行全集』本...
読書時間

『日本の道教遺跡を歩く』(2003)

福永光司、千田稔、高橋徹『日本の道教遺跡を歩く』朝日選書、2003年 本書は朝日新聞大阪本社版の文化面に、昭和61年(1986)1月から62年(1987)4月まで、掲載された『探求・日本の道教遺跡』に大幅に加筆したものを『日本の道教遺跡』と...
散歩時間

写真もまた楽し

写真学校の土曜ゼミの終了展を見に行った。もう何年も見ているので、見れば誰の作品だかわかるようになった。それだけ、人間は超速には進歩しないのでありがたい。みんな土曜ゼミを卒業しないのでこの展示会は続いているのだ。終われば、スペインバルで打ち上...
読書時間

『ドイツ参謀本部』(1974)

渡部昇一『ドイツ参謀本部』中公新書、1974年、1979年第12刷 渡部昇一の「知的生活」の実践例のような本である。渡部昇一の専門は「英文法史」である。渡部昇一が「ドイツ参謀本部の歴史」を一つの「古典(クラシック)」というのは歴史的・人生的...
四都手帖

四都手帖2019年06月【編集中】

2019年06月の私的な愉しみと記憶 六月は水無月という。徒然草でもひもときながら、水無月祓えを思う。神祇信仰、仏教、陰陽五行、道教が日本人の習俗をどう形付けてきたのか。 【古都】 企画展「因幡薬師 平等寺」龍谷ミュージアム 2019年4月...
東都手帖

東都手帖2019年06月【編集中】

2019年06月東都散歩のための私的な愉しみと記憶 梅雨時の東都をウィリアム・モリス関係の展示を見て回りたい。 特別展「国宝 東寺ー空海と仏像曼荼羅 東京国立博物館 2019年3月26日(火)〜6月2日(日) 「円覚寺の至宝」三井記念美術館...
読書時間

『歴史とは何か』(1962)

E. H. カー、清水幾太郎訳『歴史とは何か』1962年、2018年第88刷 最初に読んだのは、大学の時だと思う。まだ、まだ、マルクス主義歴史学の影響が強かった時代に、『歴史とは何か』はイデオロギーではない歴史の見方を教えてくれた。 ケンブ...
読書時間

『吉田健一 ふたたび』(2019)

川本直,樫原辰郎編『吉田健一 ふたたび』冨山房インターナショナル、2019年第2刷 ここに来て、何故、吉田健一なのか? 1938年生まれの富士川義之氏(第一世代)以外は、みな、若い世代の執筆者(第三世代)である。川本直氏の定義によれば私は第...
読書時間

『銀魚部隊』(1938)の話

齋藤昌三『銀魚部隊』書物展望社、1938年 齋藤昌三の本の話を書いたので、もう一冊紹介しておく。『銀魚部隊』(書物展望社、1938年)は齋藤昌三の号である少雨荘第五随筆集である。なお、タイトルは時局に合わせたふりをしているが、銀魚(紙魚)部...
読書時間

『書痴の散歩』(1932)を読む

齋藤昌三『書痴の散歩』書物展望社、1932年 戦前の本が無いと思っていたのは、私の方だったかも知れない。記憶は嘘をつく。結構出てくるのは昭和思想史研究会で「大正を読む」を読み始めて、課題図書を出来るだけ出版した当時の形式で読み出してからだっ...