東京文化会館小ホールでのヴォクス マーナ第40回定期演奏会へ行く。指揮者の西川竜太氏が作曲家に初演について話を伺うことから始まる。会場にいる作曲家が演奏ごとに最初と最後に登場する仕組みだ。流石に巻いていたけど時間がかかる。ヴォクス マーナは男女6名づつの声楽アンサンブルである。
Vague Objects
まるで美しい制約を課しているかのように、池田拓実氏は声帯にこだわって曲を作ってくれた。ほっぺを叩いても音になる。
elastic exercise
瓶を吹く音や百均の発泡スチロールの擦った音を福井とも子氏は要求した(安い!)。テキストも使ったし、声帯以外の身体を使った音、つまり足を踏みならすこともしていた。
“改造コメディ”への追加の1ページ&/月のマドリガル op.64 25分
南聡氏はテキストが聞き取れなくても良いという。しかし、何も声楽家にお面被せてコメディをさせる理由が分からない(笑)。ピアノの篠田昌伸氏にもお面被せてワンシーン。リハーサルとか大変だっただろう。ティッシュの箱も楽器なり。
休憩20分で、私たちはいつものようにシャンパン1,400円、白ワイン700円×2を頼む。スーツの人は私くらいであったことが分かる。
後半は、舞台側で待機して呼び出しに応えて巻きに協力的な作曲家もいたが、たいがい作曲家は後ろの席にいた。
In The Distance
平石博一氏の古典文学から発音を拾って行く試みは、リズムの心地よさがあった。
Constellation 2
松平頼暁氏の不協和音を聴くと、現代音楽であることの特色が一番出ていたと思う。
アンコールは、プログラムに書いてないので、Webで確認した。伊佐治直氏の二つの日記(アンコールピース第16作目)7分だった。母親の日記に曲を付けた「プール」と「花火」を聴くと、5人兄弟の末っ子の様子が微笑ましく感じられた。1951年の日記であった。
21時半終了と宝塚並の時刻には恐れ入る。ラストオーダーに間に合うように、車で東日本橋へ移動し、cillic(チリック)でTボーンステーキと、その脂身でガーリックライスをいただく。泡と白を飲みながら、ムラ談義に花が咲く。次は雪組公演だ。
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