浅草東洋館で柳家小里ん一門会があった。1週間前に柳家小もんさんからチケットを入手したのでいそいそと出かけることにした。
浅草東洋館は浅草フランス座演芸場東洋館と長ったらしい名前だ。昔はフランス座と言っていた。改装して今は浅草東洋館と呼ぶ。202席と階下にある浅草演芸ホールの340席に比べて舞台が近い感じがするが、4階まで階段で上がるのに少し息が切れた。
前座 柳亭市助さんの「たぬきの恩返し」は前座とは思えないできである。
落語 柳家小ふねさんの「牛ほめ」は前振りが師匠ネタで内輪過ぎたかもしれない。
落語 柳家小もんさんは「強情灸」
どうやら、茶番の打ち合わせで一門があたふたしていたらしい。
落語 柳家海舟師匠は「三方一両損」
江戸っ子とは何かを考えさせられる。テーマは「強情」だったか。「大岡越前」のテーマを唸る海舟師匠には参った。
茶番 一門で古今亭志ん生の「塩原多助一代記 青の別れ」を演じる。この茶番に翁家和助さんが馬の青役で熱演する。小もんさんは多助役で、太夫役の海舟師匠が口三味線もこなし、小里ん師匠と馬のダンスが秀逸だった。「東西、東西」と拍子木を叩く小ふねさんが怪演して、大いに盛り上がった。
太神楽の前に小里ん師匠が、子供がいない年齢の高い客席なので、大人の小話をして時間を繋ぐ。
太神楽 翁家社中の翁家和助さんと翁家小花さんの息のあったコンビでトリの前の緊張感を高めてくれる。小里ん師匠の話では文楽師匠がトリをするときは前に太神楽を入れたという。
トリはもちろん柳家小里ん師匠。「不動坊」でやもめの男たちの嫉妬の失敗談を面白い可笑しく演出。楽しい一門会だった。
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