2017-01

読書時間

『日本の護符文化』(2010)

千々和至編著『日本の護符文化』弘文堂、2010年 「おふだ」を抜きに日本の庶民文化は語れない。火災除け、泥棒除け、神社の神札、お寺で祈祷された「おふだ」、蘇民将来の「おふだ」、御守りも中身は「おふだ」である。最近、六波羅蜜寺の空也踊躍念仏の...
読書時間

『高野聖』(2011)

五来重『高野聖』角川文庫、2011年 呉座勇一氏の『応仁の乱』(2016)で興福寺の別当を務める貴族の子弟から衆徒や国民にまで話が及んだが、いわゆる国人クラスまでで、武装する最下層の僧侶というわけではなかった。 最下層の僧侶は五来重氏の『高...
古都を旅する

東大寺戒壇堂

週刊新潮の「とっておき私の奈良」芥川賞作家の津村記久子氏の1回目は「東大寺戒壇堂」でした。津村記久子氏は四天王の内、巻物と筆を持つ広目天と写真に写っています。通常は撮禁なので羨ましい。 東大寺戒壇堂は東大寺戒壇院の内、戒壇堂と千手堂が復興さ...
散歩時間

御神符

ゆく年くる年を見ていたら、狼の石像が出てきた。福島県飯舘村の山津見神社だった。火災の後に再建された拝殿に東京芸術大学の学生によりオオカミの天井絵242枚が奉納されていた。 そういえば小倉惠子氏の『狼の護符』(新潮社、2011年)があったなと...
四都手帖

四都手帖2017年02月【編集中】

2017年2月の私的な愉しみと記憶 如月の京都は一段と寒さも厳しくなる。しかし、春への備えは怠らないのが自然の摂理である。 【古都】 ◯第51回京の冬の旅 非公開文化財特別公開 ~秘められた京の美をたずねて~ 1月7日(土)~3月18日(土...
読書時間

『人間へのまなざし』(1977)

霜山徳爾『人間へのまなざし』中央叢書、1977年、1986年第6版 「病む者は回復を願い、弱い人間は健康を求める」(P8)で始まる小論の主題は人間性である。 霜山徳爾氏の本を久し振りに手に取る。三島由紀夫の『豊饒の海』について言及していたの...
読書時間

映画生産の本質相

『LIBRARY iichiko SUMMER 2016 No.131 映画生産の文化学』文化科学高等研究院出版局 内田隆三氏、小松弘氏、山本哲士氏の鼎談「映画生産の本質相」はtwitterで以前に呟いたけれど、面白かった。任侠映画が196...
断片記憶

2017年元旦

新年おめでとうございます。 2017年の干支は酉です。 北野天満宮では12月13日の事始めより楼門に絵馬を掲げています。 今年も日展評議員の三輪晃久画伯の絵です。